こんにちは、HOGOINU LANDです。今週も「保護犬」にまつわるニュースの中から、気になったものをいくつかご紹介します。記事の詳しい内容は、それぞれのリンク先でご覧ください。
今週は、9月から11月にかけて「保護犬と実際に会える場」が各地で立ち上がる、という知らせが重なりました。動物愛護週間の地方行事、11月の大規模譲渡会、子ども向けのワークショップ。どれも、画面の中ではなく、その場に足を運んで犬と向き合う機会です。迎えるかどうかを決めかねている方にとって、この秋は動きやすい季節になりそうです。
動物愛護週間、全国の行事予定が公表されました
9月20日から26日は動物愛護週間です。環境省が9月4日、中央行事「どうぶつ愛護フェスティバル」の内容とあわせて、都道府県・政令指定都市・中核市が主催する地方行事の一覧を公表しました。この時期は、各地の動物愛護センターで譲渡犬の紹介やしつけの相談会が開かれることが多くなります。迎えるかどうかまだ迷っている段階でも、こうした場は情報を集めるのにちょうどいい機会です。発表に添えられたPDFで、お近くの行事を探してみてください。
補足しておくと、動物愛護センターの譲渡会は「その場で決めて連れて帰る」場ではありません。多くの自治体では、事前の講習受講や面談、住環境の確認を経てから譲渡に進みます。つまりこの時期の行事は、迎える手続きの入口を見ておく機会だと考えるのが実際に近い。「まだ迷っている」段階で行っても、まったく早すぎることはありません。むしろ、条件を知らないまま気持ちだけ先に固まってしまうほうが、あとで苦しくなります。譲渡の流れや必要な準備は保護犬を迎える準備ガイド【基本編】にまとめています。
日本動物愛護協会が初の大規模イベントを11月に開催
公益財団法人日本動物愛護協会が、11月22日・23日の2日間、東京・有明のTFTホール500で「ずっといっしょ!スマイルフェスタ」を開催すると発表しました。両日とも犬3団体・猫3団体による譲渡会が行われるほか、保護犬2頭と暮らす片桐仁さんのトークショーや、ペット防災をテーマにしたワークショップも予定されています。入場は無料。譲渡会は11時から15時30分までです。「迎える前に、保護団体の方と直接話してみたい」という方にとっては、いい機会になりそうです。
出典:PR TIMES(公益財団法人日本動物愛護協会)・2026年9月1日
犬3団体・猫3団体が同じ会場に集まる、という点がこのイベントの意味だと思います。団体によって、扱う犬の出自も、譲渡の条件も、迎えたあとの関わり方も違います。一団体だけを見て「保護犬の譲渡とはこういうものか」と決めてしまうより、いくつかの団体の話を並べて聞けるほうが、自分に合うかたちが見えやすい。会場では、犬を見るより先に、団体の方と話す時間を長めに取ることをおすすめします。
小学生が保護犬について学ぶワークショップ、東京・墨田区で開催
専門学校日本動物21とNPO法人アグリドッグレスキューが、8月22日に小学生向けの「夏休み自由研究 〜保護犬のコト 知ってみよう〜」を開催し、約40組の親子が参加したと報告されています。犬とのあいさつの仕方を教わってからふれあう、聴診器で心音を聞いてみる、といった体験が組まれていたそうです。「新しい保護犬を生み出さないための啓発」という目的が、子どもが手を動かせるかたちに落とし込まれているのが印象に残りました。ご家庭で保護犬を迎えることを考えているなら、お子さんと一緒にこうした場に参加してみるのも一つの方法だと思います。
出典:PR TIMES(学校法人立志舎)・2026年9月2日
「犬とのあいさつの仕方を教わってからふれあう」という順序に、この取り組みの芯があると感じました。子どもは犬を見ると正面から駆け寄って手を伸ばしがちですが、これは犬にとって緊張しやすい近づき方です。人に慣れていない保護犬なら、なおさら。家庭に子どもがいる場合、迎える前にこの順序を家族で共有しておくだけで、最初の数週間の負担がかなり変わります。子どものいる家庭で気をつけたい点は多頭飼い・家族への迎え方でも触れています。
どうぶつ基金のチャリティーカレンダー、2027年版が販売開始
公益財団法人どうぶつ基金が、2027年のチャリティーカレンダーの販売を始めました。繁殖場や殺処分から救われた犬たちの写真を集めた「わんこ」など4種類があり、1冊2,000円(卓上タイプは1,500円)。売上は不妊手術の支援をはじめとする活動費にあてられるとのことです。毎年売り切れる商品だそうなので、気になる方は早めにどうぞ。
出典:PR TIMES(公益財団法人どうぶつ基金)・2026年9月2日
売上が不妊手術の支援にあてられる、という点に触れておきたいと思います。保護犬の数を減らすうえで、迎える人を増やすことと、生まれる数を抑えることは、どちらも欠かせません。迎える準備がまだ整わない、という方でも関われる入口のひとつです。
なお、令和8年熊本地震で被災したペットの一時預かりについては、今週も熊本県からの新しい発表はありませんでした。8月上旬に始まった預かりは1か月ほどを目安としていたため、そろそろ区切りの案内が出る可能性があります。動きがあれば、またこちらでお伝えします。
今週のニュースから ― この秋は「会いに行ける」季節です
今週拾った4本は、ばらばらの発表に見えて、ひとつの流れの中にあります。9月の動物愛護週間、10月以降の各地のセンター行事、11月の大規模譲渡会。この2〜3か月は、保護犬と実際に顔を合わせられる機会が、1年のうちで最も多い時期です。
保護犬を迎えるかどうかは、写真とプロフィールだけでは決められません。同じ「野犬出身の3歳」でも、人への距離の取り方は一頭ずつまったく違います。私たちが施設で犬と接していて痛感するのも、そこです。文章にできる情報と、実際に会ってはじめて分かることのあいだには、かなりの隔たりがあります。
だからこそ、この秋の行事は「決めに行く場」ではなく「知りに行く場」として使ってほしいと思います。何頭か会ってみて、自分がどういう犬となら暮らせそうか、逆にどういう犬だと難しそうか。その感覚を持ち帰るだけで、次に進むときの判断がまるで変わります。



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